初栗農園視察
こんにちは。
つい先日、初めて栗農園へ足を運びました!
知り合いの方が栗農園に詳しい方に繋いでくださり、その方のところにお邪魔するとすぐに栗農園をやられている方のところへご案内してくださいました。
今まで、調査のための下調べばかりだったのですが、
やはり百聞は一見にしかず。
農家さんとお話しているとイメージがしやすくなり、今まで勉強してきたこともそういうことだったのかと腑に落ちることがたくさんありましたし、新たに勉強させて頂いたこともたくさんありました。
農家さんと対等に話せるように事前に勉強しておいて良かったと思う反面、
やっぱり実際にやられている方の知識量と経験に勝ることはできないことを痛感いたしました。
しかし、お会いさせて頂いた農家さんはとても優しい方で、「なんやこいつら、勉強不足やし、ぺーぺーにも程があるわ!」ということを微塵も感じさせず、
今までの苦労話や、栗の育成について事細かに教えてくださいましたし、わからないことを聞くと丁寧にお答えくださいました。
そこで明らかになったことは、
想像以上に厳しい現状でした。
その農園はご夫婦お2人でやられていらっしゃるのですが、
お2人とも80歳を超えられています
(ただし、背筋もシャキッとしていて80代には到底見えません!)。
もし、どちらかが転んで骨折して作業ができなくなったりしたら、
栗農園としての仕事はストップするでしょう。
同じ地域の方が助け合って…とも思ったのですが、
お話を聞いているとどの農家さんもほかのところを手伝える余裕はなく、ギリギリの生活だそうです。
それに、栗の特性上、風が吹くと落ちやすく、
台風が来たら全体の3分の1は軽く落ちてしまうんです。
落ちたやつを加工品に回せばいいじゃないかと思うかもしれませんが、
栗はリンゴや梨のように落ちてしまったものを加工品に出来ません。
熟して自然に落ちたものでないと全然美味しくなく、
栗が大好物のイノシシも食べないそうです
(実際にどれほど味が違うか試してみる価値はありそうです)。
それに熟して落ちたらすぐに拾わないとどんどん価値が下がるんです。
収穫ピーク時は朝・昼・晩拾っても足りないくらい…それをご夫婦お2人で…
ちょっとでも遅かったりすると栗のつやが少なくなりJAに持って行っても買い取ってすらもらえず返されるそうです…。
そうやって返されたものはどうされてるんですか?
とお聞きすると、
「少量は自宅で渋皮煮や甘露煮にして消費するけど、あとは外に捨ててイノシシの餌にする他ないのよ」
えっ、なんて贅沢な丹波のイノシシ
だから、丹波のイノシシはうまいのか~と
呑気に納得する間もなく、
もったいない!あまりにもったいない。
栗の生産が少なく足りていないと、
県がまとめている基本構想には書かれていますが、
あくまでそれは大粒の「2L、3Lサイズ」の栗のみ。
味は全く変わらず、
ただ少し小さいだけの「S、M、Lサイズ」の栗は余っている、
むしろありすぎて拾いもせず、放置されているんです!
(拾ってくれる人がいないし、そこまで拾っていられない現状。。。)
ちょっとでいいから、栗拾ってくれる人がいたら助かるんです…
ちょっとでいいから、栗の加工手伝ってくれたら助かるんです…
ちょっとでいいから、栗の販売する所があったら助かるんです…
お聞きしてきたことは、こんなところでしょうか。
これは余りにも課題がいっぱい!!!
そうだ、ある方がおっしゃっていた
「課題は宝物!」
まさにそうだと感じました。
栗拾いのイベントをあの人に相談してみて、
面白くて、都会からわんさか人が来るイベントにしてみようか。
栗の加工品、栗のお菓子をあの人に相談してみて、
美味しくって、バカ売れ必至の加工品・お菓子を作っちゃおうか。
栗の販売、あの人に相談してみて、
京阪神に持って行って販売してもらおうか。
栗で染物とかしてみたいなぁ。
栗をどうやって剥いて料理できるか、
イラスト付きの説明書つけて販売したら、
都市部で栗の消費にも一役買うかもしれないなぁ。
アイディアがいっぱい溢れてきたのは良いものの、
これのどれか1つ、まずは形にしていきます。
そういえば、うちの会社で開かれていたクリエイティブセミナー、
最近開催されていないなぁ。
そっか、
栗エイティブセミナー自分で開催すりゃいっか。
『栗エイターの、栗調査による、栗普及のための栗エイティブセミナー』
(2014,栗ンカーン)